
フュージョンと言えば、真っ先に管理人の頭に思い浮かぶのが「The Crusaders」である。
R&B/Soulファンにとっては、Street Life (1979) こちらがお馴染みだろう。
Joe Sampleはこのバンドのキーボード奏者であり、現在もアメリカを代表するジャズピアニストとして活躍している。
この曲は、Joe Sampleがソロになって2枚目のアルバム、Carmelに納められている。
カーメルとは、サンフランシスコから南へ200km下った所にある、美しい街。そしてこのアルバムは、彼が当時モントレー半島を訪れた際、この街の美しさにインスパイアされた事から生まれたという。
収録された曲のタイトルには、カーメルをはじめモントレーやキャナリーロウなど観光地の名前が付けられ、その街の特徴を非常に良く捉えた音になっている。
| 1. Carmel |
| 2. Paintings |
| 3. Cannery Row |
| 4. Rainy Day in Monterey |
| 5. Sunrise |
| 6. Midnight and Mist |
| 7. More Beautiful Each Day |
今更ながら、管理人はモントレー在住である。
ジャズが好きな人なら、モントレージャズフェスティバルでお馴染みだろう。
モントレーは、石川県能登半島七尾市と姉妹都市となっており、七尾市でも毎年「モントレージャズフェスティバル」が行われる。
この地域は一年を通して日本の秋の様な気候で、夏も涼しく過ごしやすい。観光地として人気があり、別荘を購入し休暇を楽しむ人や、リタイア後に移り住む人も多い。自然保護区域となっている為、この地域に住む人は環境に対する意識が非常に高く、食事も有機農法を用いた野菜などを好み、ロハスな生活スタイルを徹底する人々を多く見かける。
ゴルフが好きな人なら「ペブルビーチ」。2010年に開催される全米オープンに来られる日本人観光客も多いだろう。海岸沿いの景色が美しい17マイルをドライヴしながら、途中セレブリティの豪邸を観る事も出来る。
そしてアメリカで最も美しいと言われる海岸線「ビッグサー」。絶景を眺めながら(運転手は気をつけよう)のドライヴが楽しめる。ハイキングコースやキャンプ場もあり、アウトドアな人にもおすすめだ。
1940年代缶詰工場として栄えたモントレーの「キャナリーロウ」には、当時の工場跡地に「モントレー水族館」や海沿いのレストランが建設されている。この街を描いた小説でお馴染み、スタインベックの銅像もここで拝む事が出来る。海沿いのレストランでランチをしながら、窓の外に広がる海を眺めれば、ラッコやアザラシが交互に水面から顔を出す。180度海を一望しながらのワインテイスティングも楽しむ事が出来る。そして、あなたのご想像通り、海には白いヨットが浮かんでいるのだ。
モントレー周辺には多くのワイナリーがあり、ワインが好きな人は、この街で様々なワインを味わってみるというお楽しみもある。
同じくモントレーのフィッシャーマンズワーフも、沢山のレストランやお店が建ち並ぶ観光スポットとなっている。サンフランシスコに比べれば規模は小さいものの、古き良き漁業の歴史を感じ取るには十分な趣きがある。また「鯨ウォッチング」への船もここで乗る事が出来る。
フィッシャーマンズワーフの隣りには、モントレーのダウンタウンがあり、毎週火曜日にはファーマーズマーケットが行なわれ、地元で採れたオーガニックの野菜を中心とした、新鮮な食材を購入する事が出来る。
そして最後に芸術の街「カーメル」である。ここは街並み自体がまるでアートだ。
高級ブティックやレストラン、様々なギャラリーが立ち並ぶCarmel by the seaには、信号やパーキングメーターがない。この街には住所もないので、住人は郵便局の私書箱へ郵便物を取りに行くという。
Carmel by the seaで、ウィンドウショッピングを楽しんだら、ocean avenue をずっと下ってビーチへ行こう。
カーメルビーチで犬を散歩させる人々の姿を眺めれば、湾岸沿いに、ペブルビーチのゴルフコースが目に入る。そのまま白い砂浜を裸足で歩きながら、波の音に耳を傾けるが良い。
お腹が空いたら、恋人の機嫌をそこなわぬ間に来た道を上り、レストランに入るとそこには、昼間っからワインとチーズを堪能するご婦人方が目に入る。隣の席では、リタイア後の旅行を楽しむご夫婦が、旅の思いでを語り合う。外にはポルシェボクスターが停まり、助手席のドアを開け、ワイフをエスコートする白髪の紳士が見える。どの人も皆、穏やかな瞳をしている。
この街では、時間を気にする事など忘れてしまう。ましてやモバイル・フォンなど。
かつての市長クリント・イーストウッドは今もこの地域に住んでいる。Carmel by the seaには彼のレストランビルがあり、レストランにはごく稀に本人が現れ、ピアノをポロロンと奏でる事もあるのだとか。ビルの中にはジャズ専門のCDショップも入っている。さすがは映画「 Bird」や「ストレート・ノー・チェイサー」を監督した人だ。
建物一つ一つが芸術的で、美しい花々が咲き誇り、ゆったりとした時間が流れる街、カーメル。
Joe Sampleはこの街の名をアルバムタイトルに選んだ。彼の瞳にこの街はどう映ったのか、聴けば感じ取れるかもしれない。
滞在中のホテルで作ったであろう美しい曲の数々は、30年経った今も、カーメルの街並みと共に輝きを失なう事はない……。
5件のコメント
2009年 1月 14日 6:04 am
Gelatinsnack様、
愛しのジョーの紹介有り難うございます。
若き頃からThe Crusadersの 大ファンで、ソロ活動になってからの彼のピアノの音色は惚れ惚れします。
ちょっと自慢話みたいになるかもしれませんが
20年前に、大好きなジョーと一緒にお仕事させてもらった事が私の一生のうちの最高の仕事でした。
これからも彼を応援し美しいピアノの音色を聞いて行きたいです。
2009年 1月 14日 6:50 am
Lily’s Mom さま
毎度ありがとうございます!
Joe Sampleとも一緒にお仕事されたんですか!?凄いですね!
憧れのミュージシャンとお仕事……..考えただけでも鳥肌が立ちます。
自分だったら緊張しすぎて、仕事にならないかもしれません(^-^;)
Joeさんにまたモントレー半島を訪れて頂き、演奏を聴かせてもらいたいです。
2009年 7月 16日 8:30 am
こんにちは。
Lily’s Momからご紹介いただきながら、
なかなか会えずにいる例の人、それは私です。(笑)
突然ですが、上のジャケットの写真、あれはシーサイドでとったもの。
レコード会社が受けを狙って『カーメル』にしたとのお話。(ビジネス的に考えるとね、仕方が無いでしょうね。)
ジョーの気持ちは複雑だったと聞いています。
お逢い出来る日を楽しみにしています。
それまで、またね。
ごきげんよう。
2009年 7月 16日 8:34 am
まちがい!(苦笑)
”曲を作ったのはシーサイドの海なのに、
ジャケットの写真はカーメルになった。”
そう言いたかったはずなのです。
あらら〜、失礼。
のっけから赤面モードでした。
2009年 7月 16日 6:10 pm
jiranjiran様
ご訪問&コメント有り難うございます!
先日シーサイドの Best Western Beach Resort Hotel へ行く機会がありました。
後日 Lily’s Mom さんから、Joe Sampleの「Carmel」はあのホテルで作ったと聞き、感激しました!
そうでしたか。アルバムタイトルは、レコード会社が決めたのですね。
確かにモントレーやPGよりも、カーメルの方が響きが良いですもんね。ジャケット写真も素敵です。
いやぁそれにしても、実際 Joe Sampleと一緒にお仕事をされた方々からの貴重なエピソード、有り難いです。
近々お逢いしたいですね。楽しみにしています!
http://www.bestwesterncalifornia.com/hotels/best-western-beach-resort-monterey/